ヘリコバクター・ピロリ菌とは
よく「ピロリ菌」と略して呼ばれるのが、ヘリコバクター・ピロリ菌です。
強酸性である胃液に耐えうる性質を持ち、胃の粘液に住みつけば、慢性胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃がんの原因となります。
ピロリ菌は、最近では糖尿病、心筋梗塞、アルツハイマー病、パーキンソン病等の原因にもなるのではないかと考えられています。長い年月をかけ、知らず知らずのうちに上記した病気を引き起こす恐ろしさを持ちます。50代では約半数の方が感染していると言われるピロリ菌。近年、ようやくそのリスクと除菌することのメリットが一般的に認知され、治療への取り組みが進んでいます。
胃潰瘍、十二指腸潰瘍だけでなく、ピロリ菌感染胃炎に対する除菌には保険が適用されます。
ピロリ菌検査・除菌はこんな方におすすめです
- 胃の不調、不快感でお悩みの方
- 胃がんになったご家族、ご親族をお持ちの方
- 50歳を超えた方
- 胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃がんの予防に取り組みたい方
ピロリ菌検査
血液検査、尿検査、便中抗原検査、尿素呼気テスト、培養法、内視鏡による迅速ウレアーゼ法、顕微鏡検査などがあります。ただし、感染している場合にはすでに腫瘍やがんが発生している可能性がありますので、当クリニックでは、一度胃カメラを受けられることをおすすめしております。
ピロリ菌の除菌方法
1週間、朝と夕にお薬を内服していただきます。除菌の6~8週間後、空腹時にご来院していただいた上で検査を行い、その効果を確認します。除菌が不十分である場合、もう1度、除菌を行います。
ピロリ菌検査・除菌の流れ
他院で胃薬などの内服薬を処方されている方は、必ず事前にお申し出ください。場合によっては、治療の中止、検査日の変更が必要になります。
- ピロリ菌の診断
検査によりピロリ菌の感染を診断します。陰性であれば治療へは進みません。
陽性の場合、除菌へと進みます。 - ピロリ菌の除菌(1回目)
除菌のお薬を朝と夕の1日2回、1週間服用していただきます。 - 除菌後の判定(1回目)
ピロリ菌の除菌の6~8週間後、空腹時にご来院いただき、除菌効果を診断します。陰性であれば治療は終了です。
陽性の場合、2段階目の除菌へと進みます。 - ピロリ菌の除菌(2回目)
1回目とは違う除菌のお薬を1日2回、1週間服用していただきます。 - 除菌後の判定(2回目)
ピロリ菌の除去の6~8週間後、空腹時にご来院いただき、除菌効果を診断します。陰性であれば治療は終了です。
陽性の場合には、3回目の除菌治療へと進みます。ただしこの3回目以降は、保険が適用されません。